八代の力を未来へ
-誇りあるまちを共に創る―
第63代 代表幹事 吉川昭五
令和7年豪雨災害により被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧と、安全で安心できる生活の回復をお祈りいたします。行政・地域・経済団体が一体となり、復興と地域の再建に全力で取り組んでまいります。
八代は、人口問題研究所(社人研)の将来推計人口に準拠した人口ビジョンによると、人口約119,000人から今後も減少が続き、2050年には約87,000人まで減少する見込みです。これは現在の人口のおよそ7割程度にまで縮小する計算になります。特に年少人口(子ども)や生産年齢人口(働き手)の減少が著しく、高齢者の割合が増加する構造変化が進むと予測されています。2050年頃には働き手世代の減少と高齢者比率の増加により、地域の労働力不足が深刻化し、社会保障負担が一段と増大します。この人口動態は、地域経済の縮小、消費の減少、行政サービス維持の負担増などを招き、全国的に地方都市が直面している少子高齢化・人口減少の課題・産業構造の変化・若年層の都市部流出といった課題に八代地域も真正面から向き合っています。こうした難題は「選択と集中」そして「大胆な変革」を求めており、八代がどのような未来を描き、その実現のためにどう行動するか が、私たち経済団体の重要な使命となっています。
一方で、TSMC進出に象徴される世界的産業変革の波、港湾・高速道路・新幹線といった交通基盤の集積、豊かな自然や文化資源など、八代には大きな可能性があります。これらを最大限に活かすことで、八代は新たな成長ステージへと踏み出すことができます。
未来の八代は、従来の延長線上にあるのではなく、私たちの意思と創造力によって創り出す「新しいまち」であると考えます。八代経済開発同友会は、企業の集まりにとどまらず、地域の産業・雇用・市民生活を支える地域経済の舵取り役であり、同時に変革を推し進める地域の変革者であると自負しています。
私たちは、次世代を担う人材こそが八代を切り開く最大の原動力であると考えています。夢をもって挑戦できる地域こそが、発展し続けるまちであると確信しています。人材育成や産業の進化を通じ八代の力を未来へ確かにつないでいきます。このまちに根ざし、このまちを想い、このまちと共に生きる私たち会員一人ひとりが、次世代に誇れる未来の八代を創造するため、一丸となって取り組んでまいります。産業振興・地域活性化・若者支援・文化振興など、多角的な視点で八代の将来にわたり安定した成長を目指し、すべての世代が安心して暮らせるまちづくりを推進してまいります。
会員企業とともに地域経済の持続的成長に向けた取り組みを、積極的に情報発信を通じ未来を見据え、変化を恐れず挑戦し続けることで、八代が持つ無限の可能性を引き出し、地域に根ざした活力ある社会の実現に貢献いたします。
〜みなとから、まちの未来をつなぐ〜
熊本地震や豪雨災害を教訓に、災害時の避難・救援・物流を担う新たな海上交通として「八代〜天草シーライン構想」を推進します。平時は人流・観光・物流の地域交流を促進し、非常時には天草地域や球磨川流域の孤立リスクを補完する災害・事故・気象変動などリスクに対応できるインフラとして機能させます。あわせて八代港の港湾機能強化により、工業団地と連携した産業物流ゾーンや半導体物流のサブハブ化、さらにクルーズ観光・インバウンド誘客を通じ、未来志向のまちづくりを目指します。
〜まちの力を未来のカタチに〜
中心市街地や八代港、高速道路などの主要拠点間の連携が十分でないことが大きな課題となっています。そこで、行政・企業・団体をつなぎ、連携体制を強化します。そのうえで、企業視点を生かしたまちづくりを推進し、新八代駅や県営工業団地を核として、産業・交通・雇用が有機的に結びつく都市機能の再構築を目指します。この企業の知恵・行動力を活かした取り組みを通じて、人や仕事が集まる流れが生まれます。そして若い世代が希望を持ち、住み続けたい・働きたいと思える八代を実現し、次世代につなぐ魅力あるまちづくりにつなげてまいります。
〜すべての若者が未来を描ける八代へ
若年層の人口流出や就労環境のミスマッチ、社会的養護を必要とする若者が地域とつながり自立する仕組みの不足といった課題に対応し、すべての若者が八代で未来を描ける環境づくりを目指します。早期から地元で働く魅力と可能性を実感できる機会を創出し、若者と地元企業をつなぎ、Uターン・Iターンを促進し、多様な若者が安心して学び、働き、地域で生きる八代の未来づくりを推進します。
地域経済の持続的発展には若者層が重要な要素です。移住・定住の促進や人材・企業の育成など合わせて、積極的に取り組んでいきます。
~やつしろの魅力を世界へ~
悠久の歴史、妙見祭や伝統文化、い草・晩白柚・トマトなどの地域産業、球磨川の清流など、八代には、未来へ受け継ぎ、世界に発信すべき多様な地域資源があります。しかし、地域の魅力が十分に伝わらず、若年層の文化継承などの課題に直面しています。そこで、伝統文化や地域産業を基盤に、八代の魅力や地域価値を高め、デジタル発信の強化や文化観光の推進、若い世代の人材育成に取り組みます。官民産学が一体となり、「見る文化」から「参加し創る文化」への転換を進め、将来に誇れる地域づくりを推進します。
〜地域の力・未来の経営戦略〜
人口減少や産業構造の変化といった喫緊の課題に対応するため、持続可能で活力ある地域実現にむけ、地域産業の再構築と新たな成長基盤の確立が課題であります。私たち経済団体としても、この方向性を確実に実行へとつなげるため、会員にビジネスの効率化を提唱し、事業の維持・継続(拡大)、円滑な事業継承を推進してまいります。
行政・企業・団体が一体となり八代の強みを最大限に活かすことで、足腰の強い地域経済と都市基盤の構築に貢献してまいります。
~会員間のつながりが、地域の力になる~
様々な世代・業種の会員が集う当会では、会員間の絆と結束をより深め、横のつながりを強化することで、会は活性化し、地域経済を支える原動力となります。そのために、食事会や交流会、花見・BBQ・ゴルフなどの親睦イベントを通じて、会員同士の相互理解と協業のきっかけを創出します。家族参加も可能とし、自然で温かい関係性の形成を促進します。また、他団体との懇談や交流イベントを通じて、広域的なネットワークの形成に挑戦していきます。他地域・他業種との交流から得られる刺激や新たな学びを、事業連携や人脈の拡大へと発展させ、広域的な連携体制を築き、発展し続ける力強い地域づくりに貢献します。
本年度、私たち八代経済開発同友会は、「八代の力を未来へ、誇りあるまちをともに創る」のスローガンのもと、あらゆる分野で大きな変化と挑戦が求められる時代をチャンスととらえ、前向きに行動する一年としてまいります。
会員の皆様、一年間、どうぞよろしくお願い申し上げます。

